スマートフォンの画面を PC で表示したい、と思った事は無いだろうか。スマホは画面が小さいので PC の大画面で表示したい、スマホゲームの配信を PC で行うために画面を取り込みたい、スマホの画面を Skype などで画面共有したい、など様々な理由があると思う。また、表示するだけでなくスマートフォンを PC から操作したい場合もあるだろう。
今回紹介する ApowerMirror を利用すると簡単にスマートフォンの画面を PC に表示したり、PC からスマートフォンを操作、またはその逆にスマートフォンから PC の画面を操作する事ができるようになる。
ApowerMirror-スマホをリアルタイムにミラーリング/制御する
実際に使ってみたが一度初期設定を済ませれば簡単にスマホの画面をPCに表示できて大変便利であった。簡単にではあるが使い方を紹介しようと思う。
なおこの記事では PC に Windows 10 を, スマートフォンに Android 9 を利用している。iPhone の場合には一部機能が使えないようなので注意。
ApowerMirror アプリのインストール
まずはアプリをインストールしよう。PC 版は以下からダウンロード可能だ。
ApowerMirror-スマホをリアルタイムにミラーリング/制御する
ダウンロードリンクよりファイルをダウンロードし、実行しよう。
インストール時の設定などは殆ど無く、「今すぐインストール」を押せば PC にインストールできる。
「インストール完了です」と表示されたら「今すぐ開く」を押そう。
初回利用時にはユーザー登録を促すウインドウが表示される。Android の画面を PC に表示するだけならユーザー登録を行わなくとも利用できるが、Wi-Fi 接続も利用できず不便なので無料のユーザー登録を行う事をオススメする。
有料版を購入すればさらに画面の透かしも無くなり全画面表示やホワイトボード機能が利用できるなどより高性能になるが、後からでも購入可能なので今は無視しよう。気に入ってから買えば良い。
PC 版が準備できたら Android 版もインストールしよう。
こちらは Google Play からインストールするだけだ。アプリ起動時にいくつかパーミッションの許可を求められるのでそれらを許可するぐらいだ。普段 Android のアプリを利用しているなら問題なく利用できると思う。
ApowerMirror で Wi-Fi 経由でスマホの画面を PC へミラーリング表示する
インストールが完了したなら早速画面のミラーリング表示を行ってみよう。PC と Android スマホを同一 の Wi-Fi に接続し、PC 側の ApowerMirror クライアントを Wi-Fi 接続状態にしよう。
次に Android 側で ApowerMirror アプリを起動し、画面下の「M」アイコンから Wi-Fi 接続を行おう。
この際、同一 Wi-Fi に PC と Android 端末があれば自動的にリストに PC が表示されるはずなので、それをタップしよう。もしリストに表示されない場合には QR コードによる接続もサポートしているので、そちらを利用してみよう。
Phone Screen Mirroring を選択すると、ApowerMirror が画面をキャプチャします的なダイアログが表示されるので「START NOW」を選択しよう。
接続すると「PCから制御するモードが無効です」というダイアログが表示されると思う。初回は PC からスマホの画面を操作できないらしい。とりあえず画面のミラーリング表示を行いたいので「後で」を選択しよう。この次には「ApowerMirror スマホの通知メッセージを表示できます」というダイアログも表示される。通知が不要なら「後で」を選択しよう。
これでスマートフォンの画面をミラーリングで表示できた。文字入力もキーボードで行えるので快適だ。
ある程度操作してみたが、遅延も少なく快適に利用できた。ただ Wi-Fi の質によっては遅延が発生する事もある。より快適に操作するのであれば USB 経由での接続を試してみよう。
また、どのような仕様かはよくわからなかったが、一度 USB での接続を行うと Wi-Fi 経由でもスマートフォンの操作ができるようになった。
ApowerMirror で USB 経由でスマホの画面を PC へミラーリング表示する
ApowerMirror では Wi-Fi 経由だけでなく、USB での接続にも対応している。ケーブルがあるのは煩わしく感じるかもしれないが、遅延も少なくより快適に利用できる。
まずは Android の設定より USB デバッグを有効にしよう。設定の開発者向けオプションより「USB デバッグ」の項目を探して有効にしよう。
もし「開発者向けオプション」が無い場合には「設定」の「端末情報」から「ビルド番号」を連打して「開発者向けオプション」を有効化しよう。詳しくは以下の記事を参照してほしい。
Android で開発者オプションを利用する方法 | Lonely Mobiler
USB デバッグが有効になったら PC クライアントおよび Android アプリの両方で「USB接続」を選択し、USB ケーブルで PC と Android を接続しよう。
初回接続時には「USB デバッグを許可しますか?」というダイアログが表示されるので「このパソコンからのUSBデバッグを常に許可する」を選択して「OK」を押そう。
画面に「Connected」と表示されたら接続完了だ。
Wi-Fi より安定しているためスマホのゲームを PC で操作するなら USB 接続のほうが良さそうだ。ApowerMirrorには「バーチャルキーボード」機能も搭載されているため、キーボードでゲームを遊ぶこともできる。
アクションゲームやFPS・TPSのような操作が複雑なゲームであれば便利だと思う。
ただし、音は転送できないようで PC で鳴らすには設定が必要なようだ。この辺は別途解説記事を書きたいと思う。
PC でスマホ向けのゲームをする際には NoxPlayer のようなエミュレーターも有名だが、ApowerMirror は普段利用しているスマホの画面を転送するので、ゲームによっては煩わしいログイン作業不要ですぐ利用できるという利点がある。特に遅延が気にならない RPG なんかは ApowerMirror でのプレイ向きだと思う。
まとめ
ざっと触ってみたがかなりお手軽にスマートフォンの画面をPCで表示したり操作する事ができた。ApowerMirror では他にも画面の録画を行ったり、ホワイトボード機能により画面に注釈を記述するなど様々な機能が用意されている。
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