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Windows 10 標準機能 cipher で HDD/SDD のデータを完全に削除する方法

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コンピュータを処分する場合に気を付けなければならない事の一つにデータの削除がある。中古としてヤフオクやメルカリなどで販売する場合やゴミとして処分する際には、データを削除して他人に個人情報などを見られないようにしたほうがトラブルに巻き込まれずに済む。

しかし、コンピュータ上のデータというものは厄介で、削除したつもりでも見えなくなっただけで実はドライブ上には残っている事が良くある。そのため、単にファイルを削除したりコンピュータの初期化やドライブのフォーマットをするだけでなく、ツールを利用してデータの完全な削除を行う必要がある。

このページでは Windows 10 の標準機能のみでデータを完全に削除する方法を紹介しよう。

データを完全に削除しなければならない理由

まずは何故データの完全削除を行わなければいけないのか、を簡単にではあるが解説しよう。

通常 Windows や macOS などのコンピューターでファイルを削除した場合、削除されるのは「ファイルがある」という情報のみで「ファイルの中身」はまだ削除されない。一々ファイルの全データを削除しているとかなりの時間がかかってしまうしドライブに負荷もかかるので、そのようになっているのだろう。

そのため、ファイルを OS から削除しただけでは復元ツールを利用して削除したはずのファイルを復活させる事ができる。特に仕事用の PC などであればデータの流出は重大な問題となる。それを防ぐためにもコンピュータやディスクなどを処分する際にはデータの完全消去が必要だ。

Windows 10 でデータを完全に削除する方法

データの完全削除を行うツールには様々な種類のものがあるが、Windows 10 を利用しているのであれば標準機能である cipher を利用するのが手っ取り早い。

cipher というのはディスクのデータを監理するコマンドでファイルの暗号化やファイルの完全な削除などを行うことができる。コマンドラインツールなのでとっつきにくいところはあるが操作方法は難しくないし無料で利用できる。

ただし、cipher で削除できるのはファイルシステムが NTFS 及び exFAT の場合のみのようだ。

まずは Windows のスタートメニューよりコマンドプロンプトを起動しよう。Windows キーを押して「cmd」と入力するのが手っ取り早い。

コマンドプロンプトを起動したら「cipher /w:ドライブ名:」と入力しよう。このコマンドでは未使用状態のディスク領域のデータを完全に削除することができる。そのため、今あるファイルには影響を及ぼさない。

例えば C ドライブのデータを削除したいのであれば「cipher /w:c:」と入力してエンターキーを押して実行しよう。

そうすると指定したドライブの完全削除が始まる。味気ない画面だが処理が進んでいくと「.」が増えていくのでちゃんと動いているのがわかると思う。

完全削除は以下の三段階で実行される。

  • 全て 0x00 で書き込む
  • 全て 0x01 で書き込む
  • 全て 乱数 で書き込む

この三工程を行う事でデータが完全に復旧できなくなる。

正常に実行されると、このように三つの書き込みを行ったと表示されるはずだ。ここまで完了すればデータは完全に削除され、データの復旧は不可能と言って良いだろう。

処理にかかる時間だが、手持ちの SSD 256GB に対して行ったところ1時間程度で終わったようだ。SSD であれば大したことはなさそうだが、HDD であればもっと時間がかかるだろう。そのため、夜寝るときなどに実行しておくと良いかもしれない。

まとめ

このように他社製品を利用せずとも Windows の標準機能のみで簡単にデータを完全に削除することができる。Windows であればほぼ確実に利用可能なので、覚えておいて損はないはずだ。

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