OneDrive は Windows にプリインストールされているクラウドストレージで多くの人が利用しているのではないかと思う。クラウドストレージを使えばファイルをバックアップしたり、他のコンピューターやスマートフォンなどから簡単にアクセスすることができる。
しかし、場合によってはうまくファイルの同期が動かないことがある。
このページでは OneDrive でファイルの同期が上手くできない時に確認してみることや対処方法を紹介しよう。
ファイルが同期できない場合に確認すること
ファイルが同期できないといってもその理由には様々なものがある。一つ一つ確認してみよう。
ネットワークに接続できているか
OneDrive はインターネットに接続していないと同期できない。設定のネットワーク欄や Web ブラウザを起動するなどしてインターネットに接続できているか確認してみよう。
OneDrive が起動できているか
なんらかの不具合により OneDrive が起動されていない可能性がある。タスクトレイに雲のような OneDrive のアイコンがあるか確認してみよう。
左側の「隠れているインジケーターを表示します」の上矢印をクリックしても無い場合は OneDrive が終了している可能性がある。スタートメニューから「OneDrive」で検索するなどして「OneDrive」を起動しよう。
ファイル数の多さ
OneDrive にはファイル数の制限は無いようだが、あまりにもファイル数が多いと同期に長い時間がかかるため、停止しているように見えるかもしれない。
ファイル数を確認するには、エクスプローラーから OneDrive フォルダーを右クリックしてプロパティを開こう。
このようにファイルの数が記載されている。多すぎる場合には同期が終わるまで気長に待とう。
巨大なファイルでないか
OneDrive で利用できる最大のファイルサイズは 250GB までという制限がある。そこまで大きなファイルを扱う機会はそうそうないと思うが、一応確認してみよう。
ファイル名・パスが長すぎないか
ファイル名とパスを含めた合計の長さが400文字を超えると同期できないようだ。長すぎるファイル名やパスが深すぎないか確認してみよう。
利用できない文字がファイル名に含まれていないか
ファイル名に問題があると、このように対象のファイルのみ同期されずバツマークが付く。
OneDrive で利用できるファイル名には以下のような制限がある。
利用できないファイル名
以下の名称はファイル・フォルダ名に設定することはできるが、同期はされない。
.lock CON PRN AUX NUL COM0 - COM9 LPT0 - LPT9 _vti_ desktop.ini ~$ から始まるファイル名
利用できない記号が含まれている
ファイル名に以下の記号が含まれているファイルは同期できない。
" * : < > ? / \ |
といってもこれらの文字は通常ファイル名につけることができないので問題にはなりにくいと思う。
ファイル名の先頭または終わりがスペース
ファイル名の前後にスペースをつけてはいけない。が、これもエクスプローラー上で実際に行おうとすると自動的に削除してくれる。おそらくだが Windows 以外のシステムで作成したファイルをコピーした際などに問題になるのではないかと思う。
ピリオドで終わる名前
ファイル名をピリオドで終わらしてはいけない。こちらもスペースと同様で実際に行おうとすると自動的に削除してくれる。
サポートされていない Unicode コードポイントを含む名前
これは具体的にどのような文字かは記載が無いが、よっぽどマイナーな文字でないかぎり大丈夫ではないかと思う。
サロゲートペアもしくは補助文字
今試したところサロゲートペアを含む文字列であっても同期できたので古い制限かもしれない。
OneDrive と SharePoint の制限事項と制約事項 - Microsoft サポート容量の確認
OneDrive の容量が一杯になっていないか確認してみよう。容量がいっぱいになっている場合はタスクトレイのアイコンに黄色や赤のマークが表示されるほか、設定画面より容量の状況を確認できる。
容量が一杯の場合は不要なファイルを削除して容量を空けよう。
時刻の確認
PC の時間がずれている場合に正常に同期できない場合がある。スマートフォンなど他のデバイスと見比べて時刻がずれていないか確認してみよう。
時刻がずれている場合は以下の手順で修正できる。
- Windows のスタートなどから「設定」アプリを開く
- 左側のメニューより「時刻と言語」を選択する
- 「日付と時刻」を選択する
- 「今すぐ同期」ボタンをクリックする
一時停止を押していないか
OneDrive では手動で同期を一時停止することができる。その場合、以下のように「ファイルは現在同期されていません」と表示される。
この場合は、表示されている箇所をクリックすれば同期が再開される。
テザリング等で接続していないか
OneDrive の同期はデータ通信量が大きいため、標準ではテザリングなどの従量課金制ネットワーク時に同期しない設定となっている。
OneDrive のアイコンをクリックしてこのような表示が出る場合には、接続しているネットワークが従量課金制ネットワークに設定されていないか確認してみよう。
従量課金制ネットワークか否かは以下の方法で確認及び設定できる。
- Windows のスタートなどから「設定」アプリを開く
- 左側のメニューより「ネットワークとインターネット」を選択する
- 現在接続中のネットワークを選択する
- 「従量制課金接続」という項目のスイッチを確認し、問題なければ「オフ」にする
OneDrive もしくは PC を再起動
一見何も問題ないのに同期されない場合、OneDrive か PC を再起動してみよう。OneDrive は終了メニューが無いので、タスクマネージャーから強制終了しよう。
ctrl-shift-esc 同時押しもしくはタスクバー右クリックなどからタスクマネージャーを起動しよう。
起動したらプロセス一覧から「Microsoft OneDrive」を探し、右クリックメニューから「タスクの終了」を選択しよう。
プロセス一覧から無くなったらスタートメニューなどから起動しなおそう。
また、単純に PC を再起動しても良い。
OneDrive のリンクを再設定する
PC と OneDrive のアカウントの接続が上手くいっていない可能性もある。その場合はリンクを再設定しよう。
タスクトレイの OneDrive のアイコンをクリックし、右上の歯車マークから設定画面を開こう。
OneDrive の設定画面が開いたら左側のメニューから「アカウント」を選択しよう。
この中に「この PC からリンクを解除する」という項目がある。クリックしてリンクを解除しよう。
リンクを解除するとオンラインにしかないファイルは削除されるらしい。アカウントが削除されるわけではないので不思議だがまぁ Microsoft がそういうなら注意しよう。問題なければ「アカウントのリンク解除」をクリックしよう。
リンクを解除すると OneDrive のログイン画面が表示される。再度メールアドレスなどを入力して設定しよう。
OneDrive を再インストール
改善しない場合は OneDrive を再インストールしてみよう。OneDrive はプリインストールされているアプリケーションだが、他のアプリのようにアンインストールできる。
以下の手順でアンインストールできる
- スタートメニューなどから「設定」アプリを開く
- 左側のメニューより「アプリ」を開く
- 「インストールされているアプリ」を開く
- 「OneDrive」を探し、「...」から「アンインストール」を選択する
詳しくは以下の記事を参照してほしい。
Windows 11 で OneDrive を無効化・アンインストールする方法 | Lonely Mobilerアンインストールしたら再インストールしよう。
OneDrive は以下の URL よりダウンロードできる。
OneDrive | Windows、Mac、モバイル向け OneDrive のダウンロードダウンロードした「OneDriveSetup.exe」をダブルクリックして実行してインストールし、設定しなおそう。
OneDrive が同期できない場合のまとめ
このように同期できない原因には様々な種類がある。一つ一つ確認して対処しよう。