最近有線だと線が邪魔だなと感じることが多くなってきた。しかし無線は遅延が気になる・・・というわけでゲーム用にも使える低遅延なワイヤレスイヤホンがほしいなと探していたところ、先日の Amazon ブラックフライデーセールで JBL QUANTUM TWS ゲーミングイヤホンがかなり安くなっていたので購入することにした。
JBL はそれまでは名前を聞いたことある程度のサウンド系メーカーという認識であったが、1946年にアメリカで設立された歴史あるメーカーで、その後ハーマン・インターナショナル・インダストリーズおよびサムスン電子に買収されているようだ。JBL の Web サイトやパッケージには「ハーマンインターナショナル」と書かれているので、この会社の1ブランドという立ち位置なのだろう。
届いた。箱はかなりカッコイイ。いかにもゲーミングイヤホンって感じだ。
中身。イヤホン本体・2.4GHz接続用の USB Type-C ドングル・充電ケース・充電用の Type-A to C ケーブル・替えのイヤーピース・各種説明書となっている。
普通のワイヤレスイヤホンと違うのは 2.4GHz接続用のドングルだろう。このドングルを利用することで Bluetooth ではなく低遅延の独自プロトコルで接続できるらしい。ドングル利用時には遅延は 50ms と書いてあるので FPS/TPS や音ゲーのように遅延が致命的になるゲームでもカジュアル勢であれば気にならないレベルではないかと思う。
低遅延なだけでなく、ノイズキャンセリングや7.1chサラウンド、ドングルと Bluetooth を自動的に切り替えるデュアルソースなど様々な機能を搭載している。
早速接続して試してみよう。PC に JBL QuantumENGINE を接続して USB ドングルで接続した。
最初メインボードの Type-C 端子にドングルを接続していたのだが、頻繁に接続が切れるので別の USB 端子に Type-C to A の変換コネクタをつけて使ったところ。問題なく接続できるようになった。メインボードとの相性が悪いのだろうか。
しかし Type-C to A の USB 変換コネクタは USB の仕様違反品なのでこのまま使い続けるのは悩ましいところである。ドングルで使う分には過度な電流は流れないし破損するリスクは低いと思うが・・・このあたりは自己責任で。
仕様違反のUSB Type-C変換アダプターが売られている話音質は良い感じする、2万弱するだけある。7.1ch サラウンドもありユーティリティソフトでイコライザーも細かく調節できるのも良い。このイヤホンで Apex Legens やスプラトゥーンも遊んでみたが、ゲームでも問題なく音を聞き分けられる。
ノイズキャンセリングはそこそこ。 Google Pixel Buds Pro と比べてみたがあんまり違いがわからないのでこのぐらいという感じ。このイヤホンを買う層はゲーム用途が大半だと思うので、そこまで気にするところではないとは思う。
ゲーム用ということなので遅延を計ってみた。測定には Pixel 7 とデレステのタイミング調整機能を利用した。
まずは内臓スピーカーから。こちらは 10 - 15 程度。
次に JBL QUANTUM TWS の Bluetooth 接続。何度か測定したがおおよそ 43 - 49 ぐらいとやはり Bluetooth では体感できるレベルで遅延がある。
最後に USB ドングル経由。こちらは 13 - 20 と内臓スピーカーからごくわずかに遅れて聞こえくるが体感ではわからないレベル、Bluetooth と比べると雲泥の差だ。
これだけ遅延が低ければアクションゲームなどでもあまり違和感なく利用できる。ただ、自分はそこまで上手いほうではないので、プロレベルの人が使ったらやはりわかるのではないかという気はする。
性能的には満足ではあるが、一点だけ欠点をあげるとすれば電池の持ちだろうか。製品紹介ページを見ると2.4GHz接続時の連続使用時間は4時間となっている。ノイズキャンセリングを利用すれば3.5時間となっており、イヤホンならではのバッテリー容量の少なさがかなり響いている。ちなみに Bluetooth だと8時間なので2.4GHz側の問題と言えるだろう。
スマホはともかく PC を利用する際には長時間イヤホンをつける機会もあるため、連続4時間程度では心もとない。特にゲーマーであればそれ以上ぶっ続けで遊ぶ人も多いだろう。このあたりも踏まえるとやはりカジュアルにゲームプレイする人向けのイヤホンという感じがする。
総合的にはだいぶ満足の行くイヤホンだ。無線イヤホンでも低遅延のものが出てきて嬉しいところである。