インターネットを利用する際に重要となる技術の一つに DNS(Domain Name System) というものがある。簡単に言うと URL やメールアドレス等に記載されているホスト名と IP アドレスとの対応を行うための仕組みで、現在のインターネットでは欠かせない技術となっている。
通常この DNS はユーザーが意識する必要はない。PC がネットワークに接続した際に、プロパイダやルーター等により自動的に設定されるからだ。しかし、場合によってはこの自動的に設定された DNS が上手く動いてくれない事もある。
そういった時に便利なのがパブリック DNS だ。パブリック DNS は無料で誰でも利用可能な DNS サーバーで、普段利用している DNS が動かないときに代替として利用したり、検閲を回避する際使う事ができる便利な DNS だ。有名なところでは Google の 8.8.8.8 や Cloudflare の 1.1.1.1 などがある。
このページでは Windows 11 で DNS の設定を変更し、パブリック DNS を利用する方法を紹介しよう。
Windows 11 で DNS の設定を変更し、パブリック DNS を利用する方法
Windows 11 で DNS の設定を変更するには以下のような手順で行うことができる。
画面右下のタスクトレイからネットワークのアイコンを右クリックし、「ネットワーク設定とインターネット設定」を選択する。
「ネットワークとインターネット」のウインドウが開くので、「イーサネット」を選択する。
「イーサネット」の画面やや下のほうに「DNS サーバーの割り当て」という項目がある。「編集」ボタンをクリックする。
「DNS 設定の編集」という小さなダイアログが表示される。デフォルトでは「自動」になっているので「手動」を選択しよう。
「IPv4」のスイッチをオンにし、「優先 DNS」「代替 DNS」に利用したい DNS サーバーのアドレスを入力しよう。例えば Google のパブリック DNS であれば 8.8.8.8 及び 8.8.4.4 を入力しよう。
「優先(代替) DNS 暗号化」に関してはセキュリティを気にするのであれば「暗号化」を選択しよう。
DNS の設定欄には IPv4 と IPv6 の二つある。「IPv6」を利用するのであれば、こちらも同じように入力する。
例えば Google パブリック DNS であれば 2001:4860:4860::8888, 2001:4860:4860::8844 が IPv6 のアドレスとなっている。
設定できたら「保存」ボタンを押してダイアログを閉じよう。設定ができていれば、以下のように DNS サーバーの割り当て欄が入力した値になっているはずだ。
この状態で Web ブラウザなどを利用すると、設定された DNS を利用するはずだ。
元に戻す際には、「手動」となっている箇所を「自動」に変更するだけなので、合わせて覚えておくと良い。
このように Windows 11 では簡単に DNS を変更することができる。ネット回線は動いているけど Web サイトに繋がらない、他の Web サイトには繋がるけど一部ページは開けない、といった場合などには変更してみよう。