中国新疆ウイグル自治区ウルムチからアルマトイへ行く事にした。
ウルムチ-アルマトイ間の主要な交通網は「飛行機」「列車」「バス」の3種類あり、当然飛行機が一番早くて高い。逆にバスは非常に遅く、国境付近での待ち時間や検問なども多く不便だがとても安い。
自分は陸路が好きなので列車を利用しようとしたが、スケジュール的に合わなかったのでバスに乗る事にした。陸路国境を超えるのは久しぶりだ。
- ウルムチでアルマトイ行きの切符を購入する
- ウルムチからアルマトイまでバスで行ってみた
- 18:00 バスターミナルへ集合
- 19:00 ウルムチ国際バスターミナル発車
- 20:00 ウルムチ市内のホテルで客乗せ
- 20:30 発車
- 10:00 検問
- 11:00 中国側国境前着
- 14:30 バス発車
- 14:45 中国側出国ゲート
- 15:35 出国手続き完了
- 15:55 カザフスタン入国ゲート前検問
- 16:15 カザフスタン入国ゲート車内で待つ
- 17:00 カザフスタン入国ゲート着
- 17:30(ALMT 15:30) 入国審査完了
- 17:55(ALMT 15:55) バス到着、荷物詰め込み
- 18:20(ALMT 16:20) バス発車
- 19:45(ALMT 17:45) 夕飯休憩
- 20:35(ALMT 18:35) 発車
- 23:50(ALMT 21:50) アルマトイ到着
- まとめ
ウルムチでアルマトイ行きの切符を購入する
ウルムチで滞在したホテルに偶然アルマトイからやってきたカザフスタン人がおり話を聞いたところ、ウルムチ駅の隣に国際バスターミナルがあるとの事だった。
場所はこのへん。Google Maps には載っていないようなので高徳地図のリンクも貼っておこう。
乌鲁木齐国际长途汽车站 - 高德地图路線バスに乗り、ウルムチ駅北広場で降りて徒歩5分といったところか。
このような近代的な建物がある。荷物検査とパスポートを提示して中へ入ろう。
カウンターの一番右が国際線のチケット売り場のようだ。漢字とキリル文字で「アルマトゥイ」と書かれてあるのがわかると思う。
ウルムチ-アルマトイ間は下段が 410 CNY, 上段が 390 CNY だった。購入時にはパスポートも必要。
発車時刻は 19:00 だが到達時刻は特に何も言われなかった。おそらく30時間程度かかると思う。それから1時間前にターミナルへ着くようにいわれた。
チケットは買えたので翌日ターミナルへ行く事にしよう。
ウルムチからアルマトイまでバスで行ってみた
2019年4月にウルムチからアルマトイまで行った際の記録を公開しよう。
国境を跨ぐため時刻は中国標準時を基準とし、カザフスタンに入ったら現地時間を注釈でつけておく。
18:00 バスターミナルへ集合
18時過ぎにウルムチ国際バスターミナルに入り係員に聞きながら待機所に入る。既に何人かのアルマトイ行きの乗客がおり談笑していた。
この時点で英語があまり通じず少し不安になるが Google 翻訳にロシア語のダウンロード辞書を入れてコミュニケーションを試みる。簡単な文章なら通じるようで少し安心する。ついでに Google Maps のオフライン地図機能でアルマトイの地図もダウンロードしておく。
19:00 ウルムチ国際バスターミナル発車
19時前ぐらいにバスに乗り込んだ。
バス内の様子。
バスの座席はやや傾斜のある二段ベッドといった感じで、フルフラットにはならないものの大変寝やすい座席であった。
乗客が乗り込み半分ぐらい席が埋まったところで発車。ほぼ時間通りで幸先の良いスタート。
20:00 ウルムチ市内のホテルで客乗せ
1時間弱ぐらいしたらすぐ止まったので何かと思ったら他のホテルで残りの乗客を乗せていた。この時点で満席となった。
乗客はカザフスタンやウズベキスタンなどの中央アジアのおばちゃんばかりだ。おっさんは数人、子供は一人、バックパッカーは俺だけだった。おばちゃんは皆恰幅が良いのが気になる。
20:30 発車
乗客と荷物を詰め込んで国境へ向けて発車。バス内にトイレは無いが数時間おきに休憩がある。一度辺り真っ暗なところに泊まり「トイレどこ?」って聞いたら「そのへんでしろ」みたいなジェスチャーを返されたため立ちしょんした。
それはそうと星空がキレイであった。普段東京やバンコクのような都会にいる事が多く星空とは無縁の生活なため新鮮だ。写真には上手く映らなかったので心の中に記録しておく。
10:00 検問
Google Maps と Kindle を交互に見ながらバスに乗っていたら国境手前 10km 位で止まった。検問らしい。
乗客全員パスポートを手に降りて一人ずつチェックを行う。面倒くさい。
11:00 中国側国境前着
国境前の街に到着。バスを降りるとなぞのおっさんが近づいてきたが「テンゲ・テンゲ」などと呟いていたので両替商らしい。カザフスタン・テンゲは一切持っていなかったので、余ってた中国元のうち 300 元ほど交換してもらった。レートは街のほうが良いのでこのぐらいで良い。
ついでに昼飯の時間でもあるらしい。辺りにはレストランがいくつかあったが、あまり気分ではなかったので肉まんを幾つか購入して路上で食べた。ちなみにトイレはとても汚くて臭いくせに有料で1元取られる。
ここでの待ち時間が非常に長く、皆暇そうにしていた。一体バスは何をしているんだか。
14:30 バス発車
ようやくバスが戻ってきたので皆で乗り込む。なぜか座席に置いていたバックパックが無く英語のできるおっさんに話したら「下の荷物室に入れたやで」と返された。勝手に移動しないでほしい。
14:45 中国側出国ゲート
しばらく走ると中国側の国境に着いた。非常に大きく立派な建物が見えたのだが、写真撮っていい場所とダメな場所がよくわからないのでバスの中からこっそり撮ったヤツ以外撮っていない。
出国カードを記述してスタンプも押してもらい審査が終わったと思ったら即別室へ連れていかれた。普通出国前に連れていくのではないかと思うのだが・・・
別室では渡航目的などの確認と手荷物検査、身体検査、カメラとスマホの写真確認などが行われたが、わりと雑でとりあえずやっておけという感じがした。取り調べはビデオ撮影していたのであんまり変な事はされないと思いたいがまぁ中国だしなぁ。
それから何故か俺のパスポートには台湾へ行った際の出国スタンプが無く、「何で無いんだ?どうやって出国したんだ?」と聞かれた。知るか。俺も不思議に思ったので調べたら自動ゲート使ってたっぽい、完全に忘れていた。
15:35 出国手続き完了
ようやく全員の出国手続きが完了、またもやバスに乗る。
15:55 カザフスタン入国ゲート前検問
出国手続き済んだと思ったのに「警察」とついた中国公安による検問が再度行われる。それ必要か?
16:15 カザフスタン入国ゲート車内で待つ
なんか知らんけど車内で待たされる。エンジンを切られた車内は内陸性気候の昼間なこともあり暑い。
17:00 カザフスタン入国ゲート着
車両が動いたと思ったらすぐカザフスタンの入国ゲートに着いた。ここでは荷物検査があるらしく全ての荷物を持っていくように言われた。荷物降ろしてるところ写真撮ろうとしたら怒られたので写真は無し。
入国審査自体は特になんの問題もなく終わったがその後、入国者は全員荷物の重量を測るように言われた。中国からカザフスタンへ商品を仕入れている人向けの課税かなんかの為と思われる。重量で決まるというのはなんだか不思議な感じだ。
入国についてだが、日本人はノービザで30日滞在可能となっている。しかし、5日以上滞在するのであれば移民局に登録を行う必要があるらしい。
らしいのだが、国境を超える際についでに登録もされるようで後で移民局に行ったら「お前はすでに登録済みだ」みたいなことを言われた。
このように入国時に渡されるカードにスタンプが二つ押されていたら OK らしい。
17:30(ALMT 15:30) 入国審査完了
入国審査が完了したのでココからはカザフスタン東部時間である ALMT も記載しておく。中国標準時からは2時間、日本標準時からは3時間遅れ。
入国審査終わってもバスが来ないことには始まらないのでとにかく待つ。
17:55(ALMT 15:55) バス到着、荷物詰め込み
バスが来たら荷物を詰め込む。よくそんなに大量の荷物を持ってきたもんだと感心する。
18:20(ALMT 16:20) バス発車
荷物を全て積み込んだらアルマトイへ向けて発車。
何もない荒野を進んでいく。
19:45(ALMT 17:45) 夕飯休憩
何もないところで止まったと思ったら死角になったところにレストランがあった。ここで夕飯を食べる。
よくわからないけどウズベク人のおばちゃんたちとご飯を食べる。これが700 KZT(約200円)安くて美味い。
20:35(ALMT 18:35) 発車
飯を食い終わったら発車。以降アルマトイまでノンストップ。相変わらず荒野だ。
23:50(ALMT 21:50) アルマトイ到着
アルマトイ着。市内西部の路上に止まった。バスステーションまで行かないのか。Google Maps で確認したが携帯回線が使えないからか GPS がかなりずれており、自力で行くのも難しそうであった。
タクシー来ないかとぼけーっとしていたら英語できる他の乗客が Uber か何かで呼んでくれたのでホステルへ行けた。スパシーバ。
まとめ
集合時間も合わせ全部でおおよそ30時間程度の行程を経てアルマトイへ着いた。飛行機なら数時間と考えると近くて遠い街だなぁという気がする。
英語も通じにくく拘束時間も長いなど、時間に余裕のある人やトラブルを楽しめる人以外には全くお勧めできないルートだが、なかなか良い経験になると思う。陸路での旅が好きなら良いんじゃないかな。