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海外ノマドは良いことばかりではない、デメリットを考えてみた

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現在俺はフリーランスのプログラマということで海外の安宿でダラダラしながら仕事している。偶に同じ宿に居合わせた人などから「旅行しながら仕事できるって良いですね」って言われる。確かに会社に属せず好きなところで仕事できるというのは魅力的に映るかもしれない。

ネットがあればどこでも仕事できるというのはまさにその通りである。仕事のやり取りは Skype などを利用するので遠隔地でも問題は無い。ノートパソコン1つあれば Web サイトもスマートフォンアプリも作れる。このブログだって今タイのチェンマイから書いているし、ある程度の収入も得ている。

しかし、良い点ばかりではない。日本から離れ、持ち物に制限がある旅行者がインフラの質が悪い場所で仕事をするという事は当然それなりの欠点がある。「海外ノマドで自由な生活」とか「旅行しながら仕事をする」などと耳当たりの良い事を言う人々を真に受けていたら後悔するかもしれない。

この記事では一見すると魅力的である海外ノマド生活で、あまり語られる事のない欠点をあげていこう。

作業効率は下がる

一口に作業効率が悪いといってもその要因はイロイロあるが、海外ノマド生活する上では以下の三点だろう。

  • 回線の質が悪い
  • コンピュータの性能が悪い
  • 作業環境が悪い

回線の質が悪い

滞在先の国、地域や宿によってまちまちであるが人気渡航先である東南アジアで長期滞在に向くような安宿であれば回線品質は悪い事が多い。遅いだけなら良いが不安定でブツブツ途切れるとストレスが貯まる。どこも無線LANの管理が適当なんだろう。一応、宿代が高くなるにつれ安定度が高まる気はする。

自分は無線LANの質が良い宿を探して利用しているが、それだけに頼るのは危険と判断して LTE 通信可能なプリペイド SIM を購入して併用している。LTE もキャリアによるのだがだいたいどこでも安定している。

これはタイ dtac のプリペイド SIM パッケージだ。dtac は LTE が比較的安定している。

バンコクのスワンナプーム空港で AIS のプリペイド SIM を購入した | Lonely Mobiler

今は AIS を利用している。LTE は後発だが速くて安定している。

回線の速度より安定度と遅延が問題

回線の速度も遅くなるがそれ以上に遅延が問題である。例えば東京から国内の VPS まで 10ms 前後かかるがバンコクからだと 140ms 前後もする。ssh で操作するとちょっと遅いかな?と感じるレベルで使えなくもないが、回線が安定しないのでラグる。自分は快適に操作できない事を見越して予め Rails アプリの開発環境を VPS からラップトップへ移しておいた。

LTE ならレイテンシは変わらないとはいえ安定しているので SSH やるならテザリング使ったほうが良さそう。対して通信量かからないし。

渡航先のネット検閲について

また、国によっては検閲がある。お隣の国中国で Facebook や Twitter へアクセスできないというのは有名だが、それ以外の国でも検閲はある。例えばベトナムでも Facebook へ接続できない時期があったし、タイでは SNS は(今のところ)大丈夫だが海外の一部ニュースサイトや反政府的な内容の Web サイトへはアクセスできない事がある。検閲されては困るので連絡手段は絶対に複数用意しておこう。

何処へ行っても日本よりネット環境は悪い

そもそも日本のインターネット環境は世界の中でもトップクラスなのだ。日本の家では光回線を利用しているという人も多いだろう。長期滞在に向くような国はだいたい何処も日本よりは回線が悪い、諦めよう。

コンピュータの性能が低い

海外旅行の延長で過ごすのだから利用するコンピュータはラップトップとなる。旅行に持っていくようなマシンは小型/薄型/軽量なモデルになると思うが、そうするとどうしても性能が低くなる。

性能が低いのは作業内容によっては問題無いだろうが、画面が小さいのは何をやるにしてもデメリットしかない。かといって大画面高性能のラップトップは重い。移動が少なければそれでも良いだろうけど。

現在 MacBook Air 13-inch, Early 2015(の2016年春にメモリアップしたやつ) を最小構成で利用している。

ブログ書いたり Vim で Rails アプリ作る分には特に問題ない。が、メモリ 8GB になったとはいえ Unity や Xamarin Studio に iPhone シミューレーターとか動かしてると結構つらい。それに画面ももうちょっと大きいほうが良いと感じる。

壊れたらどうする?

また、利用しているコンピュータにトラブルが発生したらどうするか。荷物が限られるので予備含めて二台持ち運ぶわけにもいかない。修理か、値段しだいでは新しく購入する事になる。その際のデータの移行方法なども考えておかないといけない。

自分はソースコードなどの重要なファイルは全て Dropbox や Bitbucket 等 Web サービスもしくは VPS に保存しており消える事がないようにしている。

作業環境が悪い

自分の家であれば広い机や座りやすい椅子が利用できるがそんなものを持っていくわけにはいかない。快適に作業できる環境がホテルやゲストハウス、もしくはその近所のカフェなどにあるかどうかが重要となる。

例えばシェムリアップで滞在したあるゲストハウスの共用スペースには、人をダメにするソファがあった。

大変快適である。が、こういうものが何処の宿にもあるとは限らない。例えば別のゲストハウスには堅い椅子しかないので長時間座るのは大変厳しい。

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ゲストハウスを選ぶ際にはこういった点も考慮する必要がある。

そういえば、椅子ではないが、海外ノマドやってる人のブログにハンモックでラップトップをいじっている写真があったので真似したらめっちゃ腰が痛くなった事もある。多分個人差が大きい。

また、こういったゲストハウスやカフェなどは人の出入りが激しく、中には作業中に話しかけてくる人もいるだろう。それを防ぐには個室にこもるしかない。東南アジアなら個室でもそこまで高くはない。

セキュリティ面での不安

海外でインターネットをするとなれば滞在している宿の Wi-Fi を使う事が多くなる。が、不特定多数の人が繋ぐ Wi-Fi はあまり信用するべきではない。なので VPN を利用したり、プリペイド SIM を購入しテザリング経由でアクセスするといった対策を取る必要がある。

VPN Unlimited を利用して OS X から VPN を使用する | Lonely Mobiler

また、セキュリティというのはネットワークだけではない。人の出入りがあるところはラップトップをその辺に放ってトイレ行く事もままならない。ゲストハウス内での盗難事件というのも良く聞く話だ。貴重品は常に身につけたり、ロッカーなどを利用する必要がある。

仕事は大丈夫か

特定のお客さんがいない、ブログやアフィリエイト等による収入のみで生活するのであればこの項目は問題ないだろう、各自がんばってほしい。

しかしフリーランスとして仕事を受けた場合はそういうわけにもいかない。オンラインのみで完結する仕事ももちろんあるが対面で何度かミーティングするような相手であれば事前に海外に行く事、その間のやり取りはオンラインのみになる事を了承受けたほうが良いだろう。

幸い自分の場合は仕事を受ける前から旅行好きで長期間日本を離れる事があるという事を知っている人であったので問題はない。最近は仕事もオンラインのみで完結する事が多くなったのでありがたい事ではある。

確定申告どうする?

どこにいようが収入を得ているのであれば確定申告はしないといけない。日本に戻るか、納税管理人制度を利用するか、e-tax を利用するか、といった選択肢がある。何も準備せずに海外にいくと二月中旬あたりのクソ寒い時期に日本に戻らないといけなくなるので、確定申告の時期にも海外にいる予定なら予めどうするのか考えなければいけない。

まとめ

デメリットばかり書いたが、もちろんメリットも大きい。寒い日本の冬や花粉から逃げられれば快適に過ごせるし、言葉も食事も文化も何もかも違う場所にいるというのはすごく新鮮である。ゲストハウスでは他の客との出会いや交流もあり、刺激になる。

作業効率が悪いといっても急ぎの仕事をこなすのでない限り特に気になる事ではない、せっかく海外にいるのだからノンビリさせてもらおう。

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